2011年の東日本大震災、2016年に起きた熊本地震で避難している人たちが苦しんだのがトイレ問題だといいます。

 

悲惨な状態であるにも関わらず、テレビなどのメディアでは余り取り上げられることがなかったようです。また、生き残った人の気持ちのなかに「助かっただけでもありがたいのに、ぜいたくはいえない」という思いがあり、積極的に声を上げることができなかったそうです。

城島明彦(作家)の「ちょっとあぶない雑記帳」テレビは被災地のトイレをなぜ移さないのか!?被災者の女性がいいたくても、いえないのは大便の話だ。レスキュートイレを増やせ![http://ohkowa-omosiro.cocolog-nifty.com/kotyabannba/2011/03/post-d57d.html]

いがモバ 被災地の現実・メディアが伝えない熊本のトイレ問題 [http://igamoba.jp/?p=8440]

 

震災が起きるということ

水の配給を待つ行列

サラサラ 東日本大震災 栃木県真岡市 水・食料配給 [http://blog.livedoor.jp/fittu/archives/2737201.html]

 

巨大地震が発生し水道などのインフラが止まってしまうと、飲み水を確保することが困難になります。飲み水ですら足りないのですから、洗濯やトイレの水を流すことはできません。しかし、人は水分を取らなくてもトイレに行きたくなります。

仮設トイレはいつ設置される?

東日本大震災では3日〜14日程度。熊本地震では日程が不明だったのですが、ブログなどのトイレ状況を見る限りすぐに設置されたということはなさそうでした。

 

仮設トイレ

Labo 日本トイレ研究所 災害時のトイレ事情 [http://www.toilet.or.jp/toilet-guide/example/index.html]

避難後のトイレ事情

熊本地震 避難所

医療プレミア 熊本地震 避難生活での健康被害を防ぐ知恵 [http://mainichi.jp/premier/health/articles/20160415/med/00m/010/014000c]

 

体育館などの避難所にトイレはあっても流す水がありません。男性の場合、小さい方は外で済ませることができますが、女性はそういうわけにもいきません。また、男性も女性もいつまでも大きい方を我慢するわけには行かず、仕方なく水の流れない水洗トイレで用をたすことになります。

何が起こるかというと・・・避難所には数百人の人が身を寄せ合って生活するので、トイレはアッと言う間にあふれ詰まって使えなくなってしまいます。また、たまった排泄物の臭いが室内に充満して大変だったそうです。

こうして、水が流れなくてもまだ利用できそうなコンビニや公園のトイレを探し、大量の排泄物が放置されることになります。

仮設トイレが設置されても、設置数は充分ではない現状

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Labo 日本トイレ研究所 災害時のトイレ事情 [http://www.toilet.or.jp/toilet-guide/example/index.html]

 

人の大きい方の排泄物はだいたい500gだそう。小さい方は約300ccほど。朝起きてから両方すると約1キロ近くなります。

一方、仮設トイレのタンクは300〜500リットル。500人が避難している施設では朝、全員が仮設トイレを利用した場合、すぐにタンクを交換しなければならなくなります

しかし、災害時は道路が整備されていないなど様々な要因ですぐにタンクを交換することや、バキュームカーに来てもらうことは難しく、せっかく何台も仮設トイレが設置されていてもそのうちの大半はつまって使えなくなるそうです。

 

汲み取り式仮設トイレ

事業構想 徹底比較 災害用トイレ4タイプ ~本当に使えるトイレは何か~ [https://www.projectdesign.jp/201502/solution-for-disaster/001885.php]

また、使えたとしても不衛生で臭いがきつかったり、避難しているところから遠くて頻繁には行けなかったり、野外に設置されているため寒かったり、暗かったり、手すりがなかったり、段差があったり、和式だったりと、特に小さい方でもトイレを使わないといけない女性やお年寄りの方の負担になります。

 

不衛生で臭いがきついトイレに入ることを躊躇い、トイレの回数を減らす人も少なくなかったようです。また、不衛生なトイレは不快なだけでなく、感染症を引き起こしてしまう可能性があります。

備えておくべき知識と道具

断水時のトイレについて

世鳥アスカ 断水時のトイレについて [https://twitter.com/setori_aska]

 

仮設トイレが到着するまではビニール袋と新聞紙が活躍したようです。世鳥アスカさんが描いたイラストが大変参考になります。

もしも、凝固剤やペット用のオムツシートがなくても、ビニール袋に新聞紙を敷くだけでも良いそうです。排泄後、しっかりビニールの口を閉じ、さらに大きサイズのビニールにためておくとにおいも和らぎます。

悪臭や衛生面など様々な問題を解決できるマンホールトイレの活躍 

マンホールトイレ

小城市 薫風新都 災害用マンホールトイレとかまどベンチ導入のお知らせ[https://www.city.ogi.lg.jp/main/21209.html]

 

熊本地震の発生後、熊本市は避難所にマンホールトイレが設置されました。マンホールトイレとは公共の下水管につなげる組み立て式簡易トイレのことで、下水管に直結しているため悪臭や衛生面などの問題が少ないのです。

熊本地震において有用性が確認されたことで、33年までに市内38中学校でマンホールトイレ190基の整備を完了させ、避難所に指定されている小学校や公共施設への増設も検討されることになりました。

 

是非、こういった設備が充分に導入され、避難先で苦しい生活をする方がいなくなることを願うばかりです。