
衛生面だけではない、入浴が大切な理由。
震災や入院の時などは、身体や髪を洗うのが困難になります。
このような状態は稀かもしれませんが、一生に一度も起こらないとも限りません。
普段はファッションとして香りを楽しんだり、お部屋の空気をキレイにしたりなど、より豊かで快適に過ごすための知恵を持っていれば充分かもしれません。
ロードとニューボのくろさわサンち 東日本大震災の記録(3)4日目〜5日目[http://lordkurosawa.com/ryokouki/ryokouki.html]
しかし、不足の事態に備え知識や道具を準備しておくのは難しいものです。どのようなことが起こるのか細部を想像しきれないので危機感が生まれにくいのかもしれません。
困ってから準備するのはとても困難なもの。今回は被災した方の記録から身体を洗うことについて困った事・あると便利なものをご紹介していきます!
災害時、身体や髪を洗えない期間
筆者が人生初の骨折を体験した時、痛みとともに辛かったのはシャワーを浴びれないことでした。幸い4日ほどで髪と足を洗えたのですが上半身は9日間洗えず、骨を固定している周辺からホームレスの方と同じにおいがしていました。動いていなくても汗をかき垢が溜るのです。
オルタナS 「東日本大震災」震災1週間後の被災地を歩く[http://alternas.jp/study/news/15906]
では、震災の場合はどうなのでしょうか?
2011年に起きた東日本大震災の被災者の方の記録によると、3日目で水の配給が始まり飲み水を確保できたものの、食器も洗えないしトイレに水も流せない状況なので、身体を洗いたくてもできなかったとつづっています。
また、震災が起きた時期は雪も降っていたくらい寒い時期だったにもかかわらず、6日目にして自分のにおいが気になり頭も体も痒かったそうです。
しかも、この時は津波で流された泥が乾燥し空中を舞うので顔が黒く汚れたそうです。
ロードとニューボのくろさわサンち 東日本大震災の記録(5)11日目〜20日目[http://lordkurosawa.com/ryokouki/ryokouki.html]
念願叶って、入浴できたのは震災から15日目のこと。
約2週間も入浴は疎か、身体を洗っていないとホームレスみたいなにおいになってしまったようです。
この方は、インフラが復旧したおかげで入浴出来るようになったわけではなく、自力でガソリンをゲットし、自力で情報を集め、山形県の県境近くにあるスーパー銭湯に向かい入浴することができたそうです。
そして、震災後21日目にしてやっと洗濯をすることができたそうです。
やはり車があったおかげと、遠出できるほどのガソリンをゲットできたので遠い街で稼働しているという噂のコインランドリーまで遠征することができたそうです。
株式会社 杉山工業 心の準備はできていますか?????[http://www.sugiyama-kougyou.jp/?p=1706]
また、2回目の入浴もガソリンをゲットするところから始まり、自力で情報をかき集め、入浴待ちの行列に並び、やっと1回目の入浴から8日後(震災から23日後)に体を洗うことができたのです。
そして26日目に水道復旧、27日目に都市ガスが復旧し自宅でお風呂に入れるようになったそうです。
参考元のくろさわサンの東日本大震災はこちらから
お風呂に入れない、身体を洗えないことへの強いストレス
こんなことを書いているブログを発見しました。
生命と衣食住のつぎはお風呂!
清潔と疲労回復・精神安定のためにも入浴はたいへん重要です。東日本大震災 被災地の皆さんへ 今ここで風呂に入れます![http://www.sairosha.com/furo/furoikoka/hisaitijoho.htm]
本当にそう思います。
筆者も短い期間ではありますが、身体を洗えないことで起こる、においやベタつき・不快感・痒みを感じ、なんだか憂鬱でした。
怪我はまだしも、震災という極限状態で身体の不快感は優先順位の高いものではないかもしれませんが、いつも簡単に当たり前にできていたことが出来なくなるということはかなりのストレスになると実感しました。
また、身体の不快感やにおいを軽減、または取り除けることで、気分がスッキリまたはリラックスし、気持ちが前向きになると思います。
糸井重里さんのコラムでこんな風に書かれていました。
自衛隊の人たちも、避難している人たちも、
原発での作業をしている人たちも、
「入浴」できないでいるらしいです。
これは、大きな問題なのだと専門家も言います。
ぼくも、素人ながら、そう思います。お風呂に入るというのは、
徹底的に「ゆだん」できている状態です。
これ以上ないくらい無防備なのが睡眠と入浴です。
この「ゆだん」を、生きることのコストとして、
たっぷりとっているのが、
ふだんの、なんでもない人間の暮らしなんですよね。東日本大震災のこと。「ほぼ日」は、こう考えました。「立場」と「ゆだん」[https://www.1101.com/20110311/20110420.html]
いざという時に必要なもの
筆者の体験や、被災された方の記録や感じたことをまとめました!
これらは良く防災グッズや震災に備えるべきリストの中に入っていますが、本当に必要な物として読んでいただけると嬉しいです。
ウエットティッシュ(アルコールあり・なしは好み)
ケーヨーデイツーオンラインストア[http://keiyo-online.com/cgi-bin/db_f_1.cgi?G=item&item_id=686&CAT=101&SIN=1]
多くの方が1番役にたったと感じたそうです。水がない中でも顔や身体を拭いたりできるので大変重宝します。アルコールが入っている方は消毒ができ衛生的な一方で、冬場はスースーして寒いそうです。
また、赤ちゃんがいる家庭では赤ちゃんのお尻拭きは必須です。
被災女性9人に聞いてわかった「女性が避難時に実際に役立った物ランキング」[http://hokensc.jp/blog/joseibousai/]
生理用品
KAO[http://www.kao.com/jp/laurier/lre_slim_easy_00.html]
東日本大震災の時、生理用品は不謹慎だとして避難所を仕切っていた年配の男性が返してしまったそうです。2週間身体を洗えない状況で生理用品もないことを想像してみてください。仮に支給されたとしても、タイミングよく手に入らなかったり、数が充分でないかもしれません。
また、水不足で洗濯ができない時にも下着を極力清潔に保つ手段としても活用できるそうです。
マスク
ケーヨーデイツーオンラインストア[http://keiyo-online.com/cgi-bin/db_f_1.cgi?G=item&item_id=7874&CAT=244&SIN=1]
風邪予防になるし、すっぴんや無精髭などを隠せるので便利です。特に、東日本大震災の時には乾いた泥が宙に舞ってホコリぽっかたり、腐敗臭などがしたそうでマスクは大変役にたったようです。
3がつ11をわすれないためにセンター「とある独り者の場合[http://recorder311.smt.jp/blog/38622/]
また、インフラ復旧まで特にトイレ環境は非常に悪く、大きい方はビニールにしたり、小さい方は水が流せないので便器にためていたり、男性は外で用を足したりとかなりのにおいがしていたらしいです。我慢してトイレに入らなければならない状況など、少しでもにおいを軽減するためマスクがあると便利かもしれません。
被害に遭われた方の記録を読んで思ったこと
色々な記録や体験談を読んでみて思った事は、清潔にできることで人間らしくいられるのかも、ということでした。
みなさま是非、備えてみてはいかがでしょうか!